<Header>
<Author: 明皇帝>
<Title: 幸蜀西至劒門>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 漢文無假名>
<style2: 日本漢文訓讀無假名標注>
<TranslatedTitle: 蜀に幸して西のかた劍門に至る >
<BookPage: 194>
<UsedPage: 1>
<Feature: 4, 6>
<End Header>
<Poem>
劒閣橫雲峻，
鑾輿出狩回。
翠屏千仞合，
丹嶂五丁開。
灌木縈旗轉，
仙雲拂馬來。
乘時方在德，
嗟爾勒銘才。
<End Poem>
<Translation>
蜀べおもむくことになって、旅の日取りをかさね、音に聞こえた剣鬥にまでやってきた。雨岸が屹立するところを、石を掘りぬいて閣をつくり棧道が架してあり、雲が湧きたつなかに高くそびえた、そのけわしさ！地方巡察の天子の行列は肅々として そこを練って行く。翠色の屏風のような絶壁は千仞もあるのが、兩方から相合して門のように見える。ここまできたところは、昔、蜀王が五人の力士に命じて赤い岩の連峯を切り開かせた道であった。群木立はつぎつきと旗指物をめぐって移ってゆき、めでたい雲は進んでゆく馬をはらってやってくる。まことに要害堅固の地勢ということができるが、しかし時運に乗じて天下を治めるということは、じつに王者の徳にあるのであって、險岨な山川など頼みになるものではない。ここで思い出されるのは、晋の張載の「劍閣の銘」にある「興るは賞に在にり、險もまた恃み難し」という文句 である。ああ、その才能識見は感嘆するにあまりがあるではないか。
<End Translation>